正しい診断、重症度の評価をした上で、原因、悪化因子の検索と対策、スキンケア(異常な皮膚機能の補正)、そして薬物療法が治療の基本となります。
1)原因、悪化因子の検索と対策
原因、悪化因子としては2歳未満の場合には順に食物、発汗、環境因子、細菌真菌などがおもなもので、13歳以上の場合には環境因子、発汗、細菌真菌、接触抗原、ストレス、食物などが考えられます。2歳から12歳までは乳幼児から成人のパターンへ移行していく過程です。しかし個々の患者によって原因、悪化因子は異なるのでそれらを十分確認してから除去や対策を行います。
2)スキンケア(異常な皮膚機能の補正)
アトピー性皮膚炎における主な皮膚機能異常とは、水分保持能の低下、痒みの閾値の低下、易感染性をいいます。
スキンケアには、
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1.
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皮膚の清潔を保つには以下のことに気を付けてください。
(1) 汗や汚れは速やかにおとす。
(2) 強くこすらない。
(3) 石鹸シャンプーを使用するときは洗浄力の強いものを避け、十分にすすぐ。
(4) 痒みを生じるほどの高い温度の湯を避ける。
(5) 入浴後にほてりを感じるような沐浴剤、入浴剤を避ける。
(6) 入浴後に適切な外用剤を塗布する。
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2.
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皮膚の保湿のためには以下のことに気を付けてください。
(1) 入浴シャワー後は必要に応じて保湿剤を使用する。
(2) 患者ごとに使用感のよい保湿剤を選択する。
軽微な皮膚炎は保湿剤のみで改善することがあります。
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3.
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その他に気を付けることとして以下のようなものがあります。
(1) 室内を清潔にし、適温適湿を保つ。
(2) 新しい肌着は使用前に水洗いする。
(3) 洗剤はできれば界面活性剤の含有量の少ないものを使用する。
(4) 爪を短く切り、なるべく掻かないようにする。
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3)薬物療法
薬物療法の基本は以下の通りです。
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1.
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ステロイド外用薬は強さ、軟膏、クリームなど剤型がいろいろあるので重症度に加え、個々の皮疹の部位と性状及び年齢に応じて選択する(表1)。強度と使用量をモニターする習慣をつける。長期使用後に突然中止すると皮疹が急に増悪する事があるので、中止あるいは変更は医師の指示に従う。
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2.
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ステロイド外用薬は顔面にはなるべく使用しないようにする。使用する場合でも、可能な限り弱いものを短期間にとどめるよう気を付ける。
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3.
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症状の程度に応じて、適宜ステロイドを含まない外用薬を使用する。
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4.
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必要に応じて抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬を使用する(表2)。
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使用状況と症状の推移によって外用の変更を考慮する。
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長期間のステロイドの内服は全身的な副作用の発現を引き起こし、アトピー性皮膚炎の治療としては、外用療法に比べて危険性の方が高いと考えられるので、最重症例に一時的に使用することはありますが、原則としては使用しません。
薬物療法の基本を、重症度別に概略を示しますが(表3)、1−2週間をめどに十分な効果が認められた場合にはステップダウン(より弱い治療の選択)し、逆に十分な効果が見られない場合にはステップアップ(より強い治療の選択)します。
16歳以上の場合には免疫調整剤であるタクロリムスの外用(プロトピック)が1999年11月から使用できるようになり、特に顔面、頸部の症状に有用性が認められています。
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